妊活は冷え性体質改善・予防がスタートライン


妊活は、身体の冷えが妊娠に与える影響について知ることから始まります。冷えは万病の元とよく耳にしますが、冷えは不妊の元にもなりえるとても大切なことです。冷え性の体質が、改善されなければ妊娠しにくいということです。パートナーと共に冷え性対策をして、妊娠できる身体の準備をしましょう。

もくじ

冷え性は血行不良が引き起こす

簡単にいうと、身体の血の巡りが悪い、血行不順が原因でおこる症状です。血行が悪く滞ると肩こり・腰痛・むくみ・イライラ・めまい・睡眠不足など身体の様々なところに不調が現れます。冷え性は内臓で産生された熱や栄養分が血液によって、身体の末端まで行き渡らなくなり身体が冷えてしまいます。一般的に女性は男性と比較すると、筋肉の量が少ないので、血液を押し流す力が小さく、皮下脂肪は逆に多いです。冷えてしまった皮下脂肪は温まりにくい性質を持っています。

 

冷え性と低体温の違い

人間の恒温動物ですので体温は常に一定です。平熱は身体の中枢で約37℃です。脇の下などで測ると個人差はありますが36度台です。冷え性は身体の末端や局部、内臓が冷えますが、冷えているのはその部分だけで、体温は平熱のままです。例えば、下半身に冷え性でも、手指は温かいということです。

低体温とはファジーではありますが、一般的に体温が36度未満のことを言います。身体に現れる症状は、冷え性とほとんど同じです。体温が下がると免疫力・基礎代謝力も低下し、ウイルス感染のリスク、エネルギー産生の低下で身体は常に冷たい状態になります。

 

冷えがもたらす妊活への影響

血流が悪くなると、身体は心臓や栄養分を吸収する臓器へ血液を集中させて、生命の維持を確保します。子宮や卵巣は直接生命に関わる臓器ではありません。血液よって運ばれてくる熱や酸素、栄養分の供給が十分でなくなります。

◆生理痛が重くなる
血行が悪くなると子宮の活動が鈍くなります。生理は子宮を収縮して経血を排出します。子宮の収縮を促すために分泌されるのが、プロスタグランジンという生理活性物質でホルモンのような働きがあります。プロスタグランジンは身体のさまざまな場所で作用してます。

血行が悪いと血液が滞留して経血の排出がうまくできません。しかし、プロスタグランジンは経血を排出させるために、子宮に収縮を促し続けるため過剰分泌になり、滞留している血液を流そうと、より強く収縮させるため痛みが起こります

◆ホルモンバランスの乱れ
血行の不調は、交感神経と副交感神経からなる自律神経の乱れから起こります。自律神経は脳の視床下部にあります。性中枢も視床下部にあり、視床下部の下にある脳下垂体から、性腺刺激ホルモンが産生されます。性腺刺激ホルモンには、卵胞刺激ホルモン黄体化ホルモンが含まれてます。

他の中枢機能に異常があると連鎖的に影響を受けてしまいます。性腺刺激ホルモンの刺激を受けて、卵巣からエストロゲンという卵胞ホルモン、プロゲステロンという黄体ホルモンの分泌バランスが乱れてしまい、PMS(月経前症候群)が悪化につながります。

◆生殖機能の低下
低体温や冷え性で血の巡りが悪いと、身体に必要な栄養素や酵素、ホルモンが身体に行き渡らなくなります。卵巣機能や黄体機能の低下につながります。血行不良により卵胞刺激ホルモンが産生されにくくなり、卵胞ホルモンの分泌も減少します。卵巣に血流が少ないため、卵胞の発育が十分でなくなります。また子宮内膜の厚さも不十分な状態になります。

脳下垂体から黄体化ホルモンが分泌され、血液によって卵巣へ届き排卵が始まります。血行が悪いと黄体化ホルモンが上手に届かなくなり排卵しない場合があります。

卵胞は排卵されると黄体という組織に変化し、黄体ホルモンが分泌されます。子宮内膜は受精卵が着床しやすいように、柔らかい状態になり妊娠準備完了となります。また黄体ホルモンに働きで、基礎体温が上がり高温期に入ります。受精卵が子宮内膜に着床して、新しい生命が宿ることになります。

血の巡りが悪く子宮が冷えていると、基礎体温にも支障がでます。妊娠しにく高温期が短い、高温期が不安定、低温期から高温期の移行が遅い、高温期の体温が低い、低温期が長いなど症状が起こります。妊娠しにくい状態、妊娠しても流産のリスクがあります。

たとえ妊娠できたとしても、子宮が冷えているため、赤ちゃんはお腹の中の温かいところを求めて動きまわり、逆子のリスクがあります。血の巡りが悪いため、赤ちゃんが栄養不足になり、2,500g未満の低体重児での出産の可能性が高まります。

◆男性の冷え性
妊活、不妊治療は女性の方がクローズアップされることが多いですが、男性側にも原因があります。血行が悪くなるということは、ドロドロ血液になっていて、身体に必要な栄養素が行き届かなくなり、身体の代謝が低下してしまいます。男性、女性ともに身体の不調で共通するところが多いです。

血行不良が引き起こす、男性ならではの症状は勃起障害です。勃起は性的な刺激により、大脳が興奮し、脊髄から勃起中枢を経由して、陰茎海綿体の神経へ伝わります。海綿体の筋肉が緩み、動脈から血液が流れ込み海綿体に血液が充満すると、その圧力で静脈が圧迫され、血液の流出を防ぎ勃起を維持します。勃起は副交感神経優位の時に起こります。リラックス状態ということです。

血行不良は、自律神経の乱れから交感神経優位で、血管は収縮を続けて細くなり血流量が少なくなります。基礎代謝も低下し、身体も冷えてホルモン分泌も低下します。精子の産生にも影響します。交感神経優位は勃起障害の可能性が大きいです。冷え性の重大なリスクです。

 

適度な運動で身体の内側を温める


冷え性対策・改善は、男性、女性ともに共通のミッションです。血行不良の改善・予防をして明るい妊活を迎えましょう。

適度な運動で基礎代謝アップ
体温を上げるためには適度な運動が不可欠です。冷え性の身体は、血液を流すための筋力が不足しています。

ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、下半身重視の運動です。下半身の筋力アップが見込めて、血行改善に期待できます。足腰に不調がある場合は、水中ウォーキングで自重による負担を軽減する方法もあります。水中ウォーキングは、結構水の抵抗があり、こちらも下半身の筋力アップに効果が見込めます。あまり長く水に浸かっていると、身体が冷え、逆効果なる可能性もありますので注意が必要です。

ラジオ体操と聞くと、小学校の夏休みを思い出します。ラジオ体操は第一、第二があり、第一は一般向け、第二は働く人向けに作られたもので少々テンポが速めです。ラジオ体操は、有酸素運動、筋トレ、ストレッチが効率的に取り入れられ体幹も鍛えられます。正しい動きで行うと結構ハードな体操です。

腕回しの運動では肩甲骨を意識して行ったり、背伸びの運動、屈伸運動では、必ずつま先立ちで行うとふくらはぎに負荷かかかるのが感じられます。時間にしてラジオ体操第一のみで約3分です。身体の色々な関節動かすエクササイズが組み込まれてます。関節を動かすことは血行改善の効果が見込まれ、冷え性改善、予防対策に有効です。

四股(しこ)を踏んで股関節を柔軟にする。四股(しこ)とは、相撲で力士が行う基本動作です。四股(しこ)には、股関節をやわらかくして、内臓を温め下半身の血流を良くする効果があります。エクササイズの要素もあり、下半身強化のために、野球、柔道、空手、レスリングなど相撲以外のスポーツでも取り入れられています。

四股(しこ)の踏み方は、脚を大きく開いてつま先を斜め45度くらいに向ける。背筋を伸ばしてあごを引く。視線は約3m位前方を置く、腹筋を意識して背筋を伸ばしたまま垂直に腰を下ろす。上半身を前に倒したり、背中が曲がったりしないように注意する。ひざが90度くらいになるまで腰をおろす。この体勢を股割と呼びます。

股割の状態から、左右どちらからでもいいので、息を吸いながら片脚に重心をかけます。上半身は腹筋を意識して背筋を伸ばしたまま重心のかかる脚の方へ傾ける。重心のかかっている方のひざを徐々に伸ばすと、もう片方の脚が上がります。膝を伸ばして片脚で身体を支える感じです。この状態で1から2秒程度停止することにより、股関節の内転筋がストレッチされます

上げている方の膝は曲がっていて構いません。上げている方の脚の太ももの筋肉も緊張します。息を吐きながらゆっくりと膝を曲げることで、脚をおろす速さをコントロールします。最初の股割の体勢に戻ります。毎日左右1セットで10回くらいから始めて、慣れてきたら30回くらいが理想です。

力士は毎日何百回と四股(しこ)を踏んでます。四股(しこ)が満足に踏めないと土俵に上げてもらえないほど、相撲では重要かつ基本なのです。力士の柔軟な身体の原点は四股(しこ)踏みにあります。

四股(しこ)踏みの効果は、股関節まわりが柔軟になり、内臓の血行が良くなり子宮が温められます。脚の筋肉も鍛えられるので、血液を心臓へ押し流す力が向上します。リンパの流れも向上して老廃物が排出されます。体幹も鍛えられてヒップアップ効果も期待できます。また、会陰が伸びることで、出産時に切開しない可能性が高まるので産後の回復もスムーズです。

 

食べ物で身体を冷やさない工夫

身体が冷えると思われる食べ物、飲み物は極力避けることです。スポーツやお風呂上りに冷たいドリンクは魅力的ですよね。でもそこはグッと我慢が肝心です。

冷たい物を食べたり飲んだりすると、身体は体温近くまで冷たい食べ物を温めます。胃腸など内臓の動きを活発化させるために血液を集中させます。冷たいものを食すると寒く感じるのは、血液を内臓に集中させるため、末端の血流量が少なくなっているからなのです。

単に温かい物を食せば良いということでなく、身体の芯から温まり、冷えにくい食べ物を食することがベストです。

身体を冷やす食べ物、温める食べ物

身体を温める食べ物の特徴
◆寒い地域で生活している人は、食べ物から身体を温めようします。北方産や冬に旬を迎える食べ物は、身体を温める働きがあります。

◆塩辛い食べ物、塩分は身体を温めて新陳代謝を促進させる働きがあります。北国や寒い地方では料理の味付けが濃くて塩辛いですが、南へ向かうにしたがって味付けが薄くなり、温かい地方は甘めの味付けになります。

自然塩は、塩化ナトリウムやカルシウム、マグネシウムなどの栄養素を含有してます。精製塩や食卓塩は、製造過程でカルシウムやマグネシウムなどの栄養素を、不純物として人工的に除去してます。

◆硬い食べ物は、水分も少なく身体を温める性質があります。根菜類にように地中で生育するものは、自分にに熱を持っているために太陽から遠ざかる性質があります。反対に太陽に向かって生育する葉物野菜や夏野菜は、ほとんど熱を持っていないため、身体を温めにくい性質があります。漬物などの発酵食品に加工することにより、身体を温める食べ物に変わります

身体が冷える食べ物の特徴
◆南方は外気温が高いため、身体は熱の汗など水分を放出して体内温度を調節します。南国産の食べ物は、身体が失う水分を補えるように、水分量が多く熱の排出を手助けします。

◆やわらかい食べ物は水分や油分が多く身体を冷やしてしまいます。また、白砂糖も南国が原産ですので、身体を冷やす性質があります。砂糖を多く使用の食品も身体が冷えます。

◆ほとんどの果物は身体を冷やします。りんご、ぶどう、サクランボ、プルーンなどコーカサス地方原産の果物は身体を冷やしにくいです。

身体を冷やす食習慣
◆食べものを胃が消化するためには、脳や心臓、筋肉細胞への血流量が減らして、血液を胃腸に集中させて活動を促進させます。胃腸以外の臓器や熱を生み出す筋肉への血液供給量が減ります。

食べ過ぎは、胃腸に血液を集中させる時間を長くします。胃腸以外の臓器や細胞、熱を生み出す筋肉などへの血流量が少ない状態が続き、熱が生み出せなくなり身体が冷えてしまいます。

また、早食いは食べ過ぎを助長します。身体が満腹と感じるのは、血糖値が上昇して脳の満腹中枢を刺激して、満腹に指令を出します。血糖値が上昇して、満腹中枢に届くまで約20分要するといわれてます。早食いは、空腹感が満たされないため、必要以上に食べてしまいます

日本食の会席料理などのコース料理は、一品ずつ時間をかけて提供されます。時間をかけて食べることによって、少量の料理でも満腹感を得られる。まさに、理にかなった料理といえます。

◆近年は物流の発達により、食べ物に季節感がなくなってきました。夏野菜のきゅうりやトマトなどは1年中いつでも食べられます。南国産のフルーツなどもほぼ1年中手に入れることができるようになりました。寒い時期に夏が旬の野菜やバナナ、キウイなどのフルーツを食べると身体が冷えてしまいます。料理にひと工夫が必要です。

◆化学的に合成された食品添加物、人工的に精製された白砂糖、精製塩、食卓塩は身体を冷やします。過剰摂取すると健康を害する可能性もあります。食品の成分表示を確認する習慣をつけて、身体を守りましょう。

 

身体をいたわる服装で冷えから守る

適度な運動や食生活を見直して身体を温める努力をしても、普段の服装を気をつけなければ冷え性改善・予防への努力が報われません。締め付けのゆるいアンダーウエアなど、服装でもしっかりケアしましょう。

◆お腹まわりの露出はNG
特にお腹まわりの露出は厳禁です。ヘソだしルックのようなファッションは、妊活には無縁と考えてください。子宮、卵巣を冷やさないために、お腹までカバーできるトップスは必須です。

◆下半身を徹底的に温める
冷え性改善・予防・妊活で、最も意識しなければならないのが下半身の冷えです。寒い季節になると、セーターやダウンコートなどで上半身は重ね着をしますが、下半身はデニム1枚とか温かい季節と同じようにスカートで過ごしていませんか。

上半身を厚着にするのは、心臓を寒さから守るためというのも一理あります。身体が温まるということは、血液や代謝が滞りなく循環することです。下半身には基礎代謝に必要な臓器が集中してます。下半身が冷えると子宮・卵巣はもちろん身体の機能も低下して、さらに冷え性体質が進行します。

足首まであるパンツやレギンス・ストッキング・靴下をはいて、冷えない服装をこころがけましょう。

◆1年中お腹まわりを完全ガード
妊活でもっと重要なことは、子宮や卵巣を冷やさないことです。秋冬は必然的に防寒をしますが、春夏も油断せず冷え対策をすることが重要です。通年ハラマキをして子宮や卵巣を冷えから守りましょう。

使い捨てカイロで腰をハラマキや衣類の上から温めるのも効果的です。事務作業などで座っている時間が長いと、背もたれとの摩擦で低温やけどの恐れがあります。左右の肩甲骨の真ん中に貼ると身体が効率的に温まります。試す価値はアリですよ。

◆夏の冷え対策
夏は、冷房の効いた部屋で過ごすことが多くなります。意識のないうちに身体が冷えてしまうことがあります。カーデガンやひざ掛けなどを活用することが望ましいです。

首・手首・足首には太い動脈が流れています。ここを温めることで外気に熱が奪われないようにケアすることが有効です。


スカーフやストール、首が覆えるカーディガンなどで冷えをシャットアウトしましょう。

手首
機能性も踏まえて、指なし手袋やアームウォーマーを活用して温めましょう。

足首
レッグウォーマーや足首までカバーできる靴下をはいてケアしましょう。靴下は足の指が蒸れる場合があります。5本指の靴下は指先が独立しており蒸れ対策にも有効です。またシルクなどの通気性のよい素材のものと、重ねてはくことで冷え性改善・予防に有効です。

近ごろは、色々な冷え対策アイテムがあります。冷え取り靴下など冷え取りに特化したアイテムも多数販売されてます。好みのアイテムで身体を冷えから守りましょう。

◆男性は下半身の温めに注意
冷え性改善・予防では、下半身の温めることはとても重要です。女性は子宮や卵巣は冷えなように常に温めることがベストですが、男性の精巣すなわち睾丸を温めると、精巣機能が低下してしまいます。

精巣は圧迫されると熱を発生します。アンダーウェアーのブリーフは、密着度が高くので風通しが悪く、蒸れて温度が上昇します。風通しが良いトランクタイプが好ましいです。最近ンでは、陰茎と陰のうを密着させない形状のパンツもあるようです。

 

ストレスフリーを毎日キープ

今を生きる人は、誰しも大なり小なりのストレスを抱えてます。心のストレスは、マイナス方向へ進んでしまいます。ストレスの蓄積が、身体を冷やしてしまうことがあります。

身体の各機能の司令塔になる中枢神経は一か所です。人によって様々ですが、ストレスが蓄積して許容範囲を超えると、身体は危険を感じ、防衛反応を起こします。自律神経に影響を与え交感神経優位になり、血管を収縮させて興奮状態になります。

ストレスが緩和されるまでこの状態が続くため、血流が悪くなりホルモンバランスが崩れてしまい、さらには冷え性になってしまいます。妊娠しにくい身体にもなります。

ストレスの発散方法は千差万別です。少し長めの入浴やティータイムを楽しむなど、副交感神経を刺激してリラックスタイムを過ごしてみたり、ワクワクしながら集中できることなど日々の生活にメリハリをつけて、ストレスとうまく付き合いながら過ごすことが大切です。

 

まとめ

冷えは万病の元と色々なところで耳にしますが、身体の冷えが妊娠に影響するとは意外であったかもしれません。妊活は、子供を希望してもなかなか恵まれない女性が、不妊治療をすることと思われがちですが、男性側に問題がある場合があります。

血行の不調が招く身体の冷え体質、冷え性は男性・女性ともに、子孫繁栄に影響を及ぼすことがご理解いただけたと思います。

冷え性改善・対策は、適度な運動と食生活の見直し、身体を冷やさないための装い、ストレスとうまく付き合うなど複合的・継続的に行う必要があります。妊活は、女性だけのではなく、男性も一緒にお互いを思いやることで、お互いの心のストレスは軽減することでしょう。

子どもをすぐにでも欲しい、将来的には子どもを望む、そのような気持ちが有るのであれば、身体の冷え性改善・対策は今すぐにはじめましょう。努力は必ず報われます。

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